使い捨て社会を変えていきたい。
リユース食器事業の枠をはみ出ているスペースふう。
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箕浦: スペースふうは「リユース食器レンタル事業」が表のわかりやすい顔ですが、そこからはみ出て、さまざまなことに取り組んでいらっしゃるところが面白いと思っています。
全国ネットワーク「ふうネット」を展開したり、山梨県エコイベントガイドラインを提案した り、富士川町との協働事業・制度づくりがあったり、最近ではマイクロプラスチック削減のためのネットワ ークづくりにも取り組んでいらっしゃいます。
そうした取り組みを拝見していると、ただ自分たちのリユース食器レンタル事業を成功させたいという以上のモチベーションがあると感じます。そもそもスペースふうがリユース食器のレンタル事業をやっているのはなぜですか?
永井: 社会を変えたいっていう思いですかね。
箕浦: どういうところを変えたいって思っていらっしゃるんでしょうか?
永井: 一言で言ってしまえば、ごみを出さない“脱 使い捨て 社会”に変えたいということです。そもそもリユース食器のレンタル事業を始めようとしたきっかけは、イベントに行ってごみの山を見た時に、こういうごみ文化を子や孫の世代に伝えていいのかっていう疑問を持っ た、そこから始まったんです。
それから 16~17年経ちましたけれども、今や状況は地球規模の環境問題へと悪化しています。プラスチックごみによる海洋汚染が深刻化してくるなかで、使い捨て食器(そのほとんどはプラスチック製)をなくそうとするスペースふうの活動は新たなステージに入ったと思っています。
今、世界は脱使い捨てプラスチックの方向へと急速に動いていますよね。
最近、G20 が大阪で開催されたこともあり、日本も少しずつ動き出そうとしているけれども、国が動かないんだったら市民が動いたらいい、「誰もやらないなら自分たちがやればいい」。
私は直接プラスチックごみに日々向き合っている身として、行政が動くのを待つんじゃなくて、私たちが行政を動かすっていうぐらいの気持ちにならないとだめじゃないかなって思っている。だから、枠からはみ出ていろんなことをしようとしているってなる。
まさに他団体との協働につながってくるわけです。